貝輪(オオツタノハ)
2023-05-29


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縄文・弥生の遺跡から出土する貝輪が気になっている。

例えば、飯塚市・立岩遺跡の34号甕棺(弥生時代中期後半)から出た成年男性人骨の右前腕には貝輪14個が装着されていた。

古代のお宝というと、鏡・剣・勾玉が代表だが、それに負けず劣らず貝のアクセサリーも古代人は大好きだ。

貝についてももっと知りたい。

千葉・市原市埋文センターの忍沢成視という人が書いた研究ノート「貝の考古学」が、ネットで目についた。

それによると、貝輪の素材は縄文時代後半にはベンケイガイが主流となる。
しかし、忍沢さんは全体から見ると決して多くはないオオツタノハの貝輪に目をつける(東日本全域で200点ほど)。

オオツタノハが近海にいないのはおかしいと、10年に及ぶ調査でようやく伊豆諸島南部に生息するオオツタノハを捕獲したという。
「東の貝の道」を発見したわけだ。

もともと有名なのは南西諸島の「西の貝の道」だ。
ゴホウラ、イモガイ、ヤコウガイ、スイジガイ、そしてオオツタノハといった貝。
参照写真は黎明館のもの。5/15の写真も見てほしい。

忍沢さんは種子島でも調査を始める。
少数の島民はオオツタノハを食用に獲っていたという。
食べてみると極めて美味だった。
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